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ありのままでいいじゃない。 京都府のたけのこブランド化にみる問題点

以下、2016年10月5日、京都新聞より一部引用

 乙訓の名産、タケノコのブランド強化に、京都府が乗り出している。他の地域にはない独特の管理方法で育てられ、日本一と言われる西山地域のタケノコだが、それだけに生産や出荷、販売拡大が難しい。タケノコ農家が高齢化する中、成果を上げるには課題が多そうだ。

一部略

 営農販売課の新谷雅敏課長は「いいタケノコを出荷する農家ほど名が通っており、独自に販路を持つなど買い手がすでに決まっている。京都の市場も出荷を期待している中、メリットがなければ農家もわざわざ東京に出荷する意欲がわかないのでは」と懸念する。

 特に府は、過去5年ほぼ出荷実績がゼロの京のブランド産品「京たけのこ」としての出荷を目指すが、農家は困惑を示す。

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その地域でだけ楽しまれているものを特産品として、ブランドとして名前と箔をつけて売り出す、この事自体は問題ないと考えます。
行政が音頭を取ったとしても、生産者が付いてきてくれるのであれば、生産者からの声で立ち上がっているのであればこれも問題ない。
ただ、肝心の生産者が付いてきていないのであれば、ブランドだけあって商品がないという、笑い話にもならない事例だなと考えます。

記事にもある通り生産者で販売ルートを持っている人はブランドに魅力を感じず、ブランドとして商品を統一するのがそもそも難しい商品にも関わらず規格化をした結果、生産者も付いてこない。
これではなんのためのブランドなのか、疑問でしかなくなります。

理想論だと思いますが、地方ブランドのあり方って地域の特産をそのまままとめ上げることじゃないんですかね。
まとめ方も生産者の声と、市場の希望の落とし所をブランド運営者が考えて作り上げていくものだと考えます。
瞬間的に売上を上げるためのブランドだとか、長期展開を考えるブランドでも作り方は違うし、まとめるために人選も変わってくるんだと考えます。
ただ地方ブランドを増やしたい、立ち上げたいだけで事をすすめるとどうなるか、その結果がこの記事に現れているんだと、考えます。

参考リンク

「京たけのこ」ブランド強化へ、京都府が注力 生産農家は困惑も : 京都新聞

 

京たけのこ/京都府ホームページ